国債残高が増えると何故危険なのか?

2011.02.08 07:36|経済
そうそう、土地取引と言えば、住宅ローンで気になる記事がありました。

メガバンクから消える「固定金利」 格下げで増す住宅ローンの危険度

うぁ、今や変動金利で住宅ローンを組む人が9割以上なんですね。

これは、またリスキーなことを・・・

記事を引用させていただきます。

メガバンクから消える「固定金利」 格下げで増す住宅ローンの危険度
ダイヤモンド・オンライン 2月6日(日)8時30分配信
 長らく住宅ローンの主役だった「固定金利型」ローンが、メガバンクから消えようとしている。

 背景にあるのは、元来、固定型の補完的なローンであった「変動金利型」の急増。5年前まで新規の住宅ローン全体に占める割合は2~3割程度だった変動型だが、いまやメガバンク3行とも9割を超えている。なかには96%に達するメガバンクもあり、固定型の割合は1割を切っているのだ。

 変動金利は、各行の短期プライムレート(短プラ)を基準に決まる。この短プラは日本銀行が決定する政策金利に連動するが、2008年後半、この政策金利が2度にわたって、0.2%ずつ引き下げられた。この結果、メガバンクの変動金利は一気に1%を切る水準まで下がり、小幅な低下にとどまった固定型と比べた割安感から、変動型を選ぶ割合が逆転した。

 その後も、法人向けの貸し出しが伸び悩み、増え続ける預金の運用先に困ったメガバンクは、安定した需要の見込める住宅ローンをめぐり、金利引き下げの過当競争を繰り広げてきた。

 さらに住宅販売業者の営業戦略も拍車をかけた。

 住宅ローンの利用者の多くは、販売業者を経由してローンを組む。販売業者は当面の返済額を低く設定でき、より売りやすい変動型で販売する傾向が強い。利用者も目先の金利の低さから変動型に飛びついた格好だ。

 つまり、変動型への偏重は、住宅を売りたい販売業者、運用先を確保したいメガバンク、目先の返済額を低く抑えたい利用者──という三者の思惑が一致した帰結でもあった。

 ただ、固定型が将来の金利上昇リスクを避ける「保険」とするならば、変動型は金利リスクを取る一種の「博打」ともいえる。

 メガバンクの住宅ローン担当者も「5年先を読むことすら難しいのに、9割超が変動型を選ぶ現状はあまりにも歪だ」と認める。

 実際、1990年代初めには、変動金利が8%前後にまで上昇していた局面もある。

 変動金利の上昇リスクに対しては、「変動金利が上昇する前に、固定金利型のローンに切り替えればいい」との楽観的な考えがあるのも確かだ。

 しかし、そもそも変動金利は政策金利に連動し、固定金利は、政策金利の先行きを織り込んだ長期金利に連動する。住宅ローンに詳しいファイナンシャルプランナーの深田晶恵氏は「長期金利は政策金利に先行して上昇するため、現実的には難しい」と警鐘を鳴らす。

 米格付け会社が折しも、1月に決定した日本国債の格下げは、長期金利の上昇(国債価格の下落)を引き起こしかねず、歪な“変動傾斜”がリスクとして顕在化してきた。

 もちろん、金利の先安感は依然強く、すぐに上昇する危険性は低いが、いったん国債が暴落すれば、真っ先に被害を受けるのは、変動型の利用者であることだけは間違いない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 山口圭介)


全くその通りで、固定型が将来の金利上昇リスクを避ける「保険」とするならば、変動型は金利リスクを取る一種の「博打」で、博打に勝つには、それなりのテクニックがいるのであって、素人が手を出すと、ろくなことはありません。

まあ、それはさておき、この記事を見て、あっ、これは使えると思ったのが、日本政府の国債依存体質の危険度の解説です。

バランスシート、バランスシートと騒いでいる人たちがいますが、その反論も兼ねてみます。

「国の借金」意味分かって使ってる?
家計簿的発想で「国家のバランスシート」を見るなかれ


こういう議論に対する反論は既にしたので割愛しますが、バランスシート、すなちわ貸借対照表だけを取り上げる危険と過ちが分かっていない。

財務三表と言いますが、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー表というもの、このどれかだけを特化しても、経営状況など把握できません。

ただ、破綻リスクを見る時は、キャッシュフローが極めて重要です。

借金はどんなに膨れ上がっても、何処まで行ったら破綻するという基準線はありませんが、キャッシュフローに関しては違います。

現金がゼロになった時点で、その事業体は破綻します。

そう、企業倒産というのは、負債が増えたからではなく、現金がなくなったからなるのです。

ですので、事業継続で重要なのは、現金を切らさないこと・・・これです。

現金(運転資金)を切らさないようにするにはどうそればよいのか?

損益計算書上では、要するに、営業利益を出し続けることがそれに当たります。

まあ、ここら辺は言うまでもないので、問題は、バランスシートの方です。

バランスシートは、その名の通り、資産と負債が常にバランスの取れた状態で作成されます。

誰かの資産は、誰かの負債なのです。

そんなことは、当たり前のことです。

重要なのは、それがどう現金化されるのか、ということなのです。

固定資産(土地、建物)は、固定とあるとおり、現金化しづらいものです。

金融資産(預金など)は、流動とあるとおり、現金化を比較適しやすいものです。

が、ここにも注意点があります。

政府の場合は、金融資産と言っても、実質的な固定資産の意味合いのものがあるということです。

無知な衆議院議員さんが米国債を全部売ってしまえとか言っていましたが、そんなことをしたら、ドルが暴落し、円高になり、どうなるでしょう・・・というか、為替介入の意味が分かっているのでしょうか?

つまり、金融資産と言っても、現金化できないようなものが多いのです。

埋蔵金、埋蔵金と騒いでいた民主党が、いざ政権をとってみると、殆ど見かけだけの資産で動かせないことに気づき、財源が出てこなかったのが良い例です。

日本政府の場合、資産の部で、本当に動かせるものは極々わずかなのでしょう。

これ、家計に喩えると、自分の衣食住を支える資産は売れないというのと一緒です。

では、負債の方はどうでしょう?

これが本題ですが、日本政府の借金である国債の残高が増えるのがどうして危険なのか?

ただいま、日本国債の金利は、1%を大幅に割っていて、さらに金利所得の40%が税金として再還元して来るので、たとえ1000兆円の借金残高があっても、金利負担は、恐らく数兆円で済んでいるということでしょう。

金額は大きくても、キャッシュフローに与える負担は少ないのです。

そして、どんなに借金が膨らんでも、借り換えが出来ている間は、デフォルトは起こりません。

1000兆円近い借金を抱えていても、どんなに返済の可能性が無くても、日本政府は、借り換えが出来ているのでとりあえず回っているのです。

問題は、この金利が上昇した時です。

金利が1%上昇したら、1000兆円が負債だとすると、10兆円(税金で再還元されても、6兆円)の金利負担が派生するのです。

消費税など吹っ飛びます。

2%ならば、20兆円です。

6%ならば、60兆円(税金で再還元されても、36兆円)です。

金利が上昇すれば、あっという間に、運転資金がショートしてしまうでしょう。

日本政府の国債残高は、もはや返済できるようなレベルのものではありませんので、借り換えを続けるしかないのですが、その可否は、金利の動向に左右されるのです。

バランスシートだけを取り出しては見誤ります。

バランスシート上の資産と負債が将来にわたってどうキャッシュフローに影響を及ぼすのか?・・・これが重要なのです。

極端な言い方をすれば、キャッシュフローにマイナスに働くのが負債、プラスに働くのが資産という区分で行きたいぐらいです。

これならば、借金でも、現金を生むのであれば資産となるし、資産であっても、現金を浪費するのであれば負債となります。

・・・・

そうそう、通貨発行権を有する政府なのだから紙幣をすればよい・・と思われるかもしれませんが、これが全くの逆効果なのですが、次回にでも・・・

・・・・・・・・今日の徒然でした。


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1999年7月5日に四国に上陸しました。
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そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

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