成長こそがすべての解・・・ということは?

2010.09.23 02:31|経済
ところで、こんな記事を見つけました。

“財政大黒字国”こそ破綻した現実

この人、リフレ派で色々と活動していますが、この記事を読んで、なるほどどんどん国債を発行して公共事業をやれ!!と・・・・・思いますか?

むしろ、このシリーズの最後の結論が、「成長こそがすべての解」ということで、だからこそ、財政の健全化を謀らないといけないと思ってしまいました。

なんか、19世紀のイギリスの例をあげていますが・・・・

ちょっと引用すると・・・

「ムダの削減」で財政健全化を達成したわけではない

 19世紀初頭のイギリスは、巨額の費用をかけてナポレオン戦争(1803~15年)を戦わなければならなかった。何しろ、ヨーロッパのほとんどはナポレオン率いるフランスの手に落ちたため、イギリスはまさしく単独でヨーロッパ全土を相手に戦ったようなものであった。

 当然ながら、政府の軍需予算は巨額に達し(今も昔も、戦争には金がかかる)、「国の借金」はみるみるうちに膨らんでいったわけである。

 しかし、別にイギリス政府は破綻などしなかった。(※本稿において「破綻」とは、政府もしくは民間のデフォルト、すなわち債務不履行を指す)

 なぜならば、現在の日本同様、当時のイギリス政府の国債は、その100%近くがポンド建てだったためだ。というよりも、ほとんどイギリスのGNPに匹敵するような巨額の戦争経費を、同国に貸し付けられる経済主体など、当時は「イギリスの民間」以外には存在しなかったのである。現在の日本政府の巨額負債を貸し付けられる存在が、「日本の民間」以外に存在しないのと同様だ。

 現在の日本を軽く上回る、ナポレオン戦争終結時のイギリスの「国の借金」だが、同国はその後、およそ半世紀をかけて、対GNP比を少しずつ減らしていった。50年後の1870年頃には、イギリス政府の負債残高は、対GNPで100%を割り込むところまで財政状況が改善した。

 この時期のイギリス政府の「財政健全化」であるが、当たり前だが「ムダの削減」などにより達成されたわけではない。単純にイギリス経済が成長することで、GNPを拡大し、「国の借金」の対GNP比を引き下げていったわけである。


かなり笑えます。

どうしてかというと、前提が全く違うからです。

そもそも、戦時下で国の借金が膨らむのは当たり前です。

戦争というのは、生産なき消費活動です。

社会インフラから生産設備、さらに人材・・・これらの国の資産を悉く破壊して行く行為です。

勝ち負けが付いて、戦勝国が敗戦国から賠償を受けようが、この戦争という行為の全体的視点に立てば、戦えば戦うほどに、消耗して行くだけの行為なのです。

そして、勝者の総取りになる以上、勝たなければ意味が無い・・・だから、対戦する双方が自らの持てる能力のすべてを費やして戦うようになるのです。

これ、どういうことか分かりますか?

戦争によって、生産過剰状態から一気に供給不足状態に陥るということです。

デフレとは何か?」という記事で書きましたが、過剰生産による供給過多状態・・・需給のバランスが大きく供給過多に傾いたことで、過度な価格競争が起こっている状況です。

戦争というのは、いわば、この状態を一気に逆転させる破壊行為です。

破壊が進めば、その後に経済成長の余力が生じます。

もう一度、社会インフラ、生産設備、人材・・・これらが急速に成長させる需要が生まれるわけです。

戦争による破壊によってあらゆる資産価値は下降線を辿るのですから、戦費調達で発行された国債の価値も下落します。

そこから急速に成長曲線を描いてインフレになれば、当然ですが、全体の資産価値が上がり、かつての借金の価値は落ちます。

で・・・現在の日本ですが、戦争中ですか?、それとも戦争でも起こるのでしょうか?

というか、デフレ脱却の為に、戦争でも起こせ!!とでも言うのでしょうか?

今の日本の採るべき道ではないでしょう!!

日本は、デフレ状況にあり、それは、過剰生産による供給過多状態にあることが根底にあるのです。

そして、この状況は、戦争などで破壊することで解消されることはないのですから、別の道を模索せざるを得ないのです。

公共投資をどんどんすれば、一時的なカンフル剤にはなるでしょうが、供給過多状態は解消されないどころか、ますます深刻になります。

デフレは克服などされません。

これは、小渕政権で赤字国債を大量に発行して公共投資をして、それでもまだデフレのままであることから明らかです。

単に、国の財政を悪化させるだけです。

その結果、今年度の予算編成について、仙谷由人前国家戦略相(現官房長官)が「こんな予算は、戦争末期に軍事費がふくれあがった時しかなかった」という反省の弁を言うような事態にまで陥ったのです。

戦争末期のような財政悪化状態だけれど、公共投資が起爆剤になるような成長余力が無い・・・これが問題なのです。

まあ、それでもこう言うのでしょう。

経済成長するしかデフレ克服の道はないと・・・・

確かに、経済成長を永遠にし続けられる術があるのならば、それも一理あるかもしれません。

しかし、この永遠に経済成長し続けること・・・・これこそあり得ないことです。

以前、円天なるマルチ商法の話を取り上げました。

信用創造には、節度が重要です。

信用創造による膨張は、理論上は無限に拡大できても、現実にはそうなりません。

マルチ商法では、親会員が子会員を、子会員が孫会員を、孫会員がひ孫会員を・・・というねずみ算式の拡大図式を続けられる限り、破綻しません。

そう、成長こそがすべての解なのです。

だからこそ、必死で勧誘をするわけですね。

さて、この図式を見て、なるほどやってみようと思いますか?

人の数など限りがあるのです。

どんなに拡大しても、いずれ行き詰まります。

これこそ自明の理です。

成長し続けるなどあり得ないのです。

むしろ、こうして膨張していったピラミッドは、必ず崩壊します。

膨張が大きければ大きいほど、その反動で起こる崩壊もまた大きくなります。

まあ、崩壊すればそこに成長余地が生まれますので、また一から拡大できるようにはなりますがね。

だから、マルチ商法も無くならないのですし、バブル経済もなくなりません。

戦争という破壊という選択肢は採れないわけですから、実を言うと、今の日本の生産過剰状態を打破する術はありません。

あるとすれば、環境破壊による生産設備の無能力化という所でしょうか?

赤字国債を大量に発行して一時しのぎをしても、後のリバウンドの苦しみが大きくなるだけです。

それでも・・・こういう道を辿ることになるのでしょうがね。

・・・・・

・・・・

・・・

・・



成長こそすべての解、いなこれしか解が無いからこそ、デフレ克服の経済対策など、実を言うと、無いのです。

あるのは、ハードランディングさせるかソフトランディングさせるか、これだけです。

・・・・・・・・今日の徒然でした。


奥の家の嫁日記



ブログランキングに参加しています。

気に入っていただけましたら、1日1回でいいので、ポチッとクリックお願いします。 

人気ブログランキングへ ← ここをクリックすると、10ポイントが加算され、このブログの人気ランキングがあがります。
   15位くらいに・・・応援よろしくお願いします。
リキとコテツ
 もしよろしけば、こちらも是非よろしくお願いします。

  FC2ブログランキング 
  ↑ も、50位くらいです。 応援よろしくお願いします。
関連記事

Comment

非公開コメント

| 2019.11 |
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
お 仕 事

最 近 の 徒 然

ブログ内検索

カ テ ゴ リ ー

カ レ ン ダ ー

プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2019年11月 | 12月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30


リンク集

奥の家の絵日記
リンクフリーです。

石ころアートミュージアム

ツイッター

okunoyaをフォローしましょう


リンク

家 主 像

奥の家♂

家主:奥の家♂
1999年7月5日に四国に上陸しました。
巷では、ノストラダムスの大予言で恐怖の大王だの、終末がどうのこうの・・・と話題になっていた、あの月です。
そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

ランキング参加中!!

応援のお願いします!
人気ブログランキングへ 
こちらも是非、ポチッと!


もう一つおまけに!!

FC2ブログランキング


blogram投票ボタン


 


アクセスカウンター

滞在中:

R S S

RSS新着情報


Subscribe with livedoor Reader

時 計

QRコード

QR

最新の画像


P-Clip β版

タグクラウド

ページトップへ