職を求めて「農」へ・・・その現実は?

2010.08.22 01:53|社会情勢
リーマンショック以降、雇用の受け皿として農林漁業という第一次産業分野が注目されたわけですが、こんな統計が発表されました。

職を求めて「農」へ 09年の新規就農11%増
2010/8/21 21:09

 農林水産省は2009年に新たに農業を始めた人(新規就農者)が08年比11.4%増の6万6820人だったとの調査結果をまとめた。現行の調査を始めた06年以降、新規就農者が増えるのは初めて。08年秋以降の景気低迷に伴う雇用環境の悪化が増加の背景にあるとみられるが、農業人口の減少に歯止めがかかるかどうかは不透明だ。

 年齢別でみると、60歳以上が20.8%増えて3万3580人と最多。40~59歳が2.5%増の1万8210人、39歳以下が4.2%増の1万5030人が続いた。60歳以上が全体の半数を占めており、若者の新規就農はさほど多くない。

 就農の形態別では、実家の農業を継ぐ「自営農業就農者」が15.6%増の5万7400人。農業生産法人などで給与をもらって働く「雇用就農者」は9.9%減の7570人。土地を確保して農業を始めた「新規参入者」は5.6%減の1850人だった。


ちなみに、農業ブームを取り上げた記事としては、こちらをどうぞ!!

さて、新規就農者が増えたというタイトルにはなっていますが、内実はちょっと違います。

年齢別の統計を見ると、よく分かります。

60歳以上の新規就農が20.8%増ですが、これは、定年帰農ということでしょう。

恐らく、この世代は、もともと実家が農家で、そこに戻って農業を継いだというスタイルが多いのではないでしょうか?

このスタイルの場合、農業としての所得者になりますが、生計を立てる職業としての意味合いはかなり薄いです。

年金プラスアルファの雑所得に近いもので、雇用の受け皿とはとても言えないでしょう。

むしろ、39歳以下の世代が問題です。

多少増えていることになっていますが、本当の新規就農と呼べる存在、すなわち、雇用の受け皿の意味合いの強い存在は、むしろ減っているのです。

実家の農業を継ぐ「自営農業就農者」というのは、確かに雇用の受け皿となってはいますが、新たに雇用が増えたという感じではないでしょう。

雇用という意味では、農業生産法人などへの就職者と新規参入者が本当の意味での雇用創出を意味します。

農業生産法人などへの就職者が増えていれば、それだけ事業規模を拡大していることになるので、これはこれで雇用創出されたことになります。

農地を確保して農業を始めた新規参入者は、もう言うまでも無いでしょう。

このスタイルは、むしろ減少しているのです。

とりわけ、補助金がそれなりに入っている筈の農業生産法人で際立って落ち込んでいるのは、農業分野の事業環境が悪化していることを如実に表しているということでしょう。

実際、農業分野への新規参入は、年々難しくなっているように思えてなりません。

無論、新規参入が全く無理というわけではありませんが、私が農業を志した12年と比して、かなり難しくなっているような気がします。

ちなみに、20年以上前に新規就農した人は、もっと事業環境がよかったと思います。

この頃は、有機農業などが却ってブルーオーシャン市場に近いものがあって、ニッチ産業ではありましたが、それでも競合者が少なく、販路の開拓が楽だったのではないか、と思います。

現状は、県内の各農協が同じ規格で選別し同じ商品名で同じダンボール箱で出荷する系統出荷でする農家の経営スタイルでは、既存農家も経営が難しく、ましてや農地の取得などの上乗せされる経費がかかる新規就農者では、より困難とならざるを得ない。

系統出荷から外れた直販スタイルを採っても、農業生産法人のような大規模化した所では、契約先のスーパーなどの方が立場が強いので、あっという間に農業生産法人間での価格競争が起こり、人件費の削減に踏み込まざるをえない。

そう、若者が未来を描けない職場になりがちなわけです。

家族経営のような新規就農者の場合は、小規模農業で小回りを利かせる事ができなくもないですが、これはこれで難しい。

最初に、60歳以上の定年帰農が増加していることを取り上げましたが、年金という基礎収入、さらに子育てなどの生活支出がないなど・・・事業利益を圧縮しても立ち行く(もしくは、赤字になっても大丈夫)場合が多いのですが、若者の新規就農者は、こういう層と競って行かざるを得ないのです。

雇用の受け皿として農業が注目され、農業ブームが訪れましたが、現実を知れば・・・・その障壁はむしろ高くなっており、希望者は増えても、実際に新規に就農できた者は、減少しているのです。

ちなみに、ここには、新規就農者の数しかありませんが、離農者の数も調べてみたらもっと分かるでしょう。

新規就農して5年後に、どれだけの数が就農し続けているか?

こちらの方が知りたいです。

・・・・・・・・今日の徒然でした。


奥の家の嫁日記



ブログランキングに参加しています。

気に入っていただけましたら、1日1回でいいので、ポチッとクリックお願いします。 

人気ブログランキングへ ← ここをクリックすると、10ポイントが加算され、このブログの人気ランキングがあがります。
   15位くらいに・・・応援よろしくお願いします。
リキとコテツ
 もしよろしけば、こちらも是非よろしくお願いします。

  FC2ブログランキング 
  ↑ も、50位くらいです。 応援よろしくお願いします。
関連記事

Comment

非公開コメント

| 2019.11 |
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
お 仕 事

最 近 の 徒 然

ブログ内検索

カ テ ゴ リ ー

カ レ ン ダ ー

プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2019年11月 | 12月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30


リンク集

奥の家の絵日記
リンクフリーです。

石ころアートミュージアム

ツイッター

okunoyaをフォローしましょう


リンク

家 主 像

奥の家♂

家主:奥の家♂
1999年7月5日に四国に上陸しました。
巷では、ノストラダムスの大予言で恐怖の大王だの、終末がどうのこうの・・・と話題になっていた、あの月です。
そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

ランキング参加中!!

応援のお願いします!
人気ブログランキングへ 
こちらも是非、ポチッと!


もう一つおまけに!!

FC2ブログランキング


blogram投票ボタン


 


アクセスカウンター

滞在中:

R S S

RSS新着情報


Subscribe with livedoor Reader

時 計

QRコード

QR

最新の画像


P-Clip β版

タグクラウド

ページトップへ