野田代表・・・これ、シナリオ通り?
2011.08.29 22:16|政治|
民主党の代表選挙が終りました。
意外や意外・・・野田佳彦さんが当選しましたね。
ちょっと面白かったです。
昨日の記事でも書きましたが、あまり重要とも思えない選挙だったのですが、ちょっと驚きました。
この選挙の過程を振り返ってみると、これ、まさにシナリオ通りだったのかな?と思えてきました。
まず、驚いたのが野田氏が獲得した102票ですが、これ以外にも、各候補の獲得票数が気になりました。
1回目の投票では海江田氏が143票を獲得したが過半数に届かず、102票で2位となった野田氏との決選投票となった。前原氏は74票、鹿野氏は52票、馬淵氏は24票だった。引き続く決選投票では野田氏が215票、海江田氏が177票で野田氏が逆転した。
前原、鹿野、馬渕の各氏の票数は、事前の予想とおりということみたいですが、海江田氏の票数の少なさは以外です。
態度を明確にしていなかった60人の票が野田氏にすべて流れたような感がしますが、ちょっと違うような気がします。
小沢氏復権にノー、野田氏に流れた「浮動票」
野田財務相が決選投票の末、民主党新代表に選ばれたのは、党内の多数が小沢一郎元代表の「復権」にノーを突きつけたことを意味する。
決選投票では、同じ主流派の前原誠司前外相の陣営だけでなく、鹿野農相の陣営、特定のグループに属さない党内の「浮動票」の大半が野田氏支持に回った。
敗れた海江田経済産業相が、小沢元代表グループや鳩山前首相グループから全面支援を受けていたため、「小沢元代表らが、人事や政策転換を思いのままに操りかねない」との懸念が党内に強まったことが影響したとみられる。
また、海江田氏が2009年衆院選政権公約(マニフェスト)の見直しなどを巡る自民、公明両党との「3党合意」の白紙化に言及したことから、民主党内では、海江田氏が新代表になった場合、「国会で野党の反発を受け、すぐに政権が行き詰まりかねない」との危機感も高まり、その反動で野田氏への支持が拡大したとの見方も出ている。
(2011年8月29日16時46分 読売新聞)
もしこの記事の通りならば、不可解です。
小沢氏復権にノーならば、票が分散するでしょう。
まるで計ったのように、野田氏だけに流れたというのは不自然です。
勝ち馬に乗るというのならば、下馬評の高かった前原氏に流れるというのが自然です。
もし浮動票が実際は分散していたとすると、どうでしょう?
小沢グループから流れたということになるでしょう。
問題は、これが計算通りなのか、計算外なのか、です。
ここで気になるのは、海江田氏の143票という数です。
そう、小沢・鳩山グループの数とほぼ一致します。
この数字だけから見れば、両グループから造反が出たとは見えず、グループの結束力は強いということになります。
とするならば、計算通りの方だというのが濃厚です。
計算通りだとすると、どうでしょう?
海江田氏の支持を表明した小沢グループから、敢えて秘密裏に野田氏に投票されたとすると・・・
選挙戦で、浮動票の海江田支持の取り込みをする一方で、その上積み分だけ、自グループから野田氏へと投票させたとすると・・・
これ、小沢・鳩山グループにとって、最善策だったような気がします。
そもそも、海江田氏の支持を表明しましたが、海江田氏が首相になったら、とてもマズイです。
これまでの対応を見ても、どう考えても、ねじれ国会の中で、野党と駆け引きしながら、野党と渡り合えるだけの才は無い。
これ、管首相との遣り取りでよく分かります。
泣かれたらね(汗)。
つまり、もし海江田氏が首相になれば、あっという間に政権は行き詰まり、その責任問題が噴出し、これは、それを支持した小沢グループに波及します。
かと言って、自グループ内に適当な人材はいない。
それに、ねじれ国会です。
貧乏くじを敢えて引く必要はありません。
とすると、支持はするけれども、内心は、負けて欲しい、ということになります。
負けるといっても、大敗をしてもらっては困ります。
僅差で負けてくれるのが望ましい。
そうすれば、代表の首が代わっても、責任論は限定的になり、グループの勢力をしっかり温存できます。
海江田氏・・・当て馬には最適だったということでしょう。
誰が見ても、首相の器があるとは見れないので、予想外の支持が拡大する心配も無いですしね。
問題は、誰を勝たせるか?です。
前原氏は、融通が利かず、一本気で、反小沢路線を明確にしてしまった。
事前の接触はあったみたいなので、そこら辺の腹の探りあいはあったのでしょう。
党内の対立軸を明確にすれば、民主党が分裂へと進む可能性が大です。
今、分裂するのは、得策ではありません。
管首相が降りて、そのまま分裂し、衆議院解散という流れでは、ねじれは解消されないでしょう。
とするならば、前原氏を勝たせるわけには行きません。
鹿野、馬渕の両氏では、そもそもの勢力が無さ過ぎる。
無難なのは、野田氏ということになります。
野田氏が、敢えて小沢氏との表向きの接触を避けていたのも、パフォーマンスのような気がします。
一回目の投票は、小沢・鳩山グループの支持を取り付けた海江田氏が一位とし、決選投票に入れる二位に野田氏に入ってもらえればいい。
それには、前原氏を上回ればよいわけです。
で、票読みをした上で、野田氏に敢えて小沢グループ内から投票させる。
でも、それによって、小沢・鳩山両グループの数を下回るようなことになってはいけない。
この調整の結果、第一回目の得票数になった。
さらに、決選投票では、僅差で海江田氏に負けてもらう・・・
野田代表の誕生ということです。
野田氏は、大連立の必要性を訴え、消費税10%への引き上げと社会保障制度との一体改革を言っています。
これ、小沢氏と路線が違うようですが、実を言うと、そうではない。
小沢氏の狙いは、以前書きました。
「国民福祉税、覚えていますか?」
大連立については、まだ自民党の福田政権時代に、画策されましたね。
もう忘却されてしまっているかもしれませんがね。
政治家が本音をマスコミに言っていると本気で信じている人はいるのでしょうか?
野田氏は、ねじれ国会の中で、まさに一内閣一法案というサイクルから抜け出せないでしょう。
この一法案が何になるのか?・・・これはちょっと見物です。
まさか、再生可能エネルギー法案のようなものにはならないことを願いますが・・・
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意外や意外・・・野田佳彦さんが当選しましたね。
ちょっと面白かったです。
昨日の記事でも書きましたが、あまり重要とも思えない選挙だったのですが、ちょっと驚きました。
この選挙の過程を振り返ってみると、これ、まさにシナリオ通りだったのかな?と思えてきました。
まず、驚いたのが野田氏が獲得した102票ですが、これ以外にも、各候補の獲得票数が気になりました。
1回目の投票では海江田氏が143票を獲得したが過半数に届かず、102票で2位となった野田氏との決選投票となった。前原氏は74票、鹿野氏は52票、馬淵氏は24票だった。引き続く決選投票では野田氏が215票、海江田氏が177票で野田氏が逆転した。
前原、鹿野、馬渕の各氏の票数は、事前の予想とおりということみたいですが、海江田氏の票数の少なさは以外です。
態度を明確にしていなかった60人の票が野田氏にすべて流れたような感がしますが、ちょっと違うような気がします。
小沢氏復権にノー、野田氏に流れた「浮動票」
野田財務相が決選投票の末、民主党新代表に選ばれたのは、党内の多数が小沢一郎元代表の「復権」にノーを突きつけたことを意味する。
決選投票では、同じ主流派の前原誠司前外相の陣営だけでなく、鹿野農相の陣営、特定のグループに属さない党内の「浮動票」の大半が野田氏支持に回った。
敗れた海江田経済産業相が、小沢元代表グループや鳩山前首相グループから全面支援を受けていたため、「小沢元代表らが、人事や政策転換を思いのままに操りかねない」との懸念が党内に強まったことが影響したとみられる。
また、海江田氏が2009年衆院選政権公約(マニフェスト)の見直しなどを巡る自民、公明両党との「3党合意」の白紙化に言及したことから、民主党内では、海江田氏が新代表になった場合、「国会で野党の反発を受け、すぐに政権が行き詰まりかねない」との危機感も高まり、その反動で野田氏への支持が拡大したとの見方も出ている。
(2011年8月29日16時46分 読売新聞)
もしこの記事の通りならば、不可解です。
小沢氏復権にノーならば、票が分散するでしょう。
まるで計ったのように、野田氏だけに流れたというのは不自然です。
勝ち馬に乗るというのならば、下馬評の高かった前原氏に流れるというのが自然です。
もし浮動票が実際は分散していたとすると、どうでしょう?
小沢グループから流れたということになるでしょう。
問題は、これが計算通りなのか、計算外なのか、です。
ここで気になるのは、海江田氏の143票という数です。
そう、小沢・鳩山グループの数とほぼ一致します。
この数字だけから見れば、両グループから造反が出たとは見えず、グループの結束力は強いということになります。
とするならば、計算通りの方だというのが濃厚です。
計算通りだとすると、どうでしょう?
海江田氏の支持を表明した小沢グループから、敢えて秘密裏に野田氏に投票されたとすると・・・
選挙戦で、浮動票の海江田支持の取り込みをする一方で、その上積み分だけ、自グループから野田氏へと投票させたとすると・・・
これ、小沢・鳩山グループにとって、最善策だったような気がします。
そもそも、海江田氏の支持を表明しましたが、海江田氏が首相になったら、とてもマズイです。
これまでの対応を見ても、どう考えても、ねじれ国会の中で、野党と駆け引きしながら、野党と渡り合えるだけの才は無い。
これ、管首相との遣り取りでよく分かります。
泣かれたらね(汗)。
つまり、もし海江田氏が首相になれば、あっという間に政権は行き詰まり、その責任問題が噴出し、これは、それを支持した小沢グループに波及します。
かと言って、自グループ内に適当な人材はいない。
それに、ねじれ国会です。
貧乏くじを敢えて引く必要はありません。
とすると、支持はするけれども、内心は、負けて欲しい、ということになります。
負けるといっても、大敗をしてもらっては困ります。
僅差で負けてくれるのが望ましい。
そうすれば、代表の首が代わっても、責任論は限定的になり、グループの勢力をしっかり温存できます。
海江田氏・・・当て馬には最適だったということでしょう。
誰が見ても、首相の器があるとは見れないので、予想外の支持が拡大する心配も無いですしね。
問題は、誰を勝たせるか?です。
前原氏は、融通が利かず、一本気で、反小沢路線を明確にしてしまった。
事前の接触はあったみたいなので、そこら辺の腹の探りあいはあったのでしょう。
党内の対立軸を明確にすれば、民主党が分裂へと進む可能性が大です。
今、分裂するのは、得策ではありません。
管首相が降りて、そのまま分裂し、衆議院解散という流れでは、ねじれは解消されないでしょう。
とするならば、前原氏を勝たせるわけには行きません。
鹿野、馬渕の両氏では、そもそもの勢力が無さ過ぎる。
無難なのは、野田氏ということになります。
野田氏が、敢えて小沢氏との表向きの接触を避けていたのも、パフォーマンスのような気がします。
一回目の投票は、小沢・鳩山グループの支持を取り付けた海江田氏が一位とし、決選投票に入れる二位に野田氏に入ってもらえればいい。
それには、前原氏を上回ればよいわけです。
で、票読みをした上で、野田氏に敢えて小沢グループ内から投票させる。
でも、それによって、小沢・鳩山両グループの数を下回るようなことになってはいけない。
この調整の結果、第一回目の得票数になった。
さらに、決選投票では、僅差で海江田氏に負けてもらう・・・
野田代表の誕生ということです。
野田氏は、大連立の必要性を訴え、消費税10%への引き上げと社会保障制度との一体改革を言っています。
これ、小沢氏と路線が違うようですが、実を言うと、そうではない。
小沢氏の狙いは、以前書きました。
「国民福祉税、覚えていますか?」
大連立については、まだ自民党の福田政権時代に、画策されましたね。
もう忘却されてしまっているかもしれませんがね。
政治家が本音をマスコミに言っていると本気で信じている人はいるのでしょうか?
野田氏は、ねじれ国会の中で、まさに一内閣一法案というサイクルから抜け出せないでしょう。
この一法案が何になるのか?・・・これはちょっと見物です。
まさか、再生可能エネルギー法案のようなものにはならないことを願いますが・・・
・・・・・・・・今日の徒然でした。

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