都市の時代から地方の時代へ

2010.05.25 00:45|PC関連
さて、前々回ですが、「光の道と電波の道・・・どっちが優先すべきですか?」という記事を書きました。

この中で、池田信夫さんの見解で、地方への「光の道」を無意味な土管とし、「電波の道」を優先するというものは、これまた何とも短絡的な地方の切捨てとしか思えません・・・と書いたのですが、こんな思い切った記事が掲載されていました。

「地方の時代」から「都市の時代」へ

ちょっと引用させていただくと・・・

特に今後、中国との都市間競争が激化する中では、都市に資源を集中して知識集約産業を伸ばし、地方を切り捨てて人々が都市に移住する必要がある。沈んでゆく船で、全員を救おうとして水をかき出していると、全員がおぼれ死ぬ。守るべきなのは、船ではなく人である。

政治家が発言したら、思いっきり吊るし上げ、袋叩きにあう発言ですね・・・これはこれですごいですね。

まあ、建前を抜きに本音で言えば、実を言うと、日本はそう進まざるを得ないでしょう。

大量生産大量消費を現代社会が維持しようとする限り、都市化の波は止められない。

その都市化の歪みの一つが少子高齢化であり、これは、着実に地方から活力を喪失させていくでしょう。

その流れは、民間レベルだけでなく、行政レベルでも着実に進行しています。

市町村合併を強力に推し進めたということは、そういうことです。

合併して周辺地区になった元周辺町村は、着実に行政サービスを維持するのが困難になっているのですから・・・

ちなみに、これは、将来的には、東京にしても同じことです。

東京の1人勝ち????

東京も確実に老化しているのであって、地方の方が先行しているだけに過ぎません。

もちっと言えば、都市に資源を集中して知識集約産業を伸ばし・・・という点にしても、これもどうかと思います。

これについては論拠を立てるのが複雑になるので詳細は別の機会に譲りますが、東京一極集中を加速させるよりも、むしろ大阪の橋本知事が提唱しているように、道州制に移行して、経済特区で役割分担を加速させた方がよいように思います。

大は小を兼ねるとは限らない、小さいからこそ小回りが利いてよい・・・よくあることです。

まあ、蛇足でしたね、本題に戻ります。

では、地方は何も手を打たずに沈んでいくままにすればよいのか、というと、そうとは思いません。

池田さんが「日本経済は、このままでは遠からず収縮局面に入るだろう。戦争でいえば退却戦で、全員がハッピーになることはできない。まず限られた資源をどう配分するかという全体最適を考え、優先順位をつけて重点配分するしかない。」と述べていますが、全体最適と考えた時、どうして日本全国100%に「光の道」を敷設し、ユニバーサルサービスにすることが無駄になるのか、むしろこれが理解できない。

私からすれば、だからこそ、光の道を敷設しなければならないと思うのですが・・・

地方を切り捨て都市に移住する必要・・・これこそ社会主義??と言いたくなります。

まあ、社会主義だから悪いという訳ではありませんが、光の道をユニバーササービスにすることを社会主義だと批難していたので、ちょっと可笑しかったもので・・・

都市は地方なしで成立する・・・スタンド・アローンな存在とでも思っているのでしょうか?

都市は、都市だけで成立するものではありません。

都市周辺のヒト・モノ・カネを集約していくことで、そう地方という土壌があって初めて栄えるものなのです。

木の種を大樹にまで育て、その大樹を維持するには、その下に豊かな土壌があるからです。

都市という木が維持できているのは、地方という土壌が支えているから、その土壌から栄養分を吸収しているからに他なりません。

農林漁業を無くして構わない?、人材は都市だけで再生産され続けられる?・・・さらに、水源の維持管理は・・・都会に原子力発電所も作りますか?・・・都市は、地方からの養分の道が無ければ、あっという間に枯れ果ててしまいます。

例えば、阪神大震災の時もそうでしたが、自然災害でこの命脈が分断されると、都市住民は、その陸の孤島の中でどれだけ生存できますか?

地方を切り捨てるというのは、都市にとって自殺行為に近いです。

ただ誤解なきように付け加えて起きますが、地方もまた都市がなければ豊かになることは出来ません。

大樹の下の土壌は、その大樹の落とした葉、果実、それを求めて集まる動物たちの糞などによって豊かになるようなものです。

相互依存のサイクルこそ自然の摂理で、これは、都市と地方にも当てはまるのです。

このサイクルが壊れた時、土壌は砂漠化し、都市は砂上の楼閣となり、崩壊していくのです。

今、日本が迎えているのは、こういう状況です。

池田さんは、「1970年代以降の国土開発計画では「国土の均衡ある発展」の名のもとに、都市から地方への所得移転が行なわれ、都市の貧しいインフラ(渋滞する道路や通勤地獄)が放置される一方、使われない高速道路が地方にたくさん建設された。その結果、労働生産性の高い部門への労働移動が阻害され、成長率が下がった。」とも述べていますが、これはあまりに一面的な見方です。

高度経済成長期・・・これは、地方から都市へとヒトが流入した時代です。

地方は、自分たちの力で育成して来た人材を都会へと何の見返りも無く献上して来たと言ってもいいでしょう。

私の両親(東京在住)も地方出身者ですが、都会というのは、地方出身者を吸収することで巨大になったのであって、自己生産で巨大になったわけではありません。

そして、ヒトを集めることで、モノとカネも集まることになったのです。

そう、土壌から養分を吸収しまくったことで、巨大な樹木へと成長したのです。

しかし、あまりにバランスが悪かった。

地方という土壌から吸収する方が遥かに大きく、そこから土壌へと還元すべき養分が少なすぎたのです。

結果的に、地方は疲弊し、過疎高齢化という砂漠化が進み、もはや都会へヒトを供給することが出来なくなって来たのです。

地方と都市の関係は、「もう「地方の時代」は卒業し、「都市の時代」に生き残ることを考えなければならない。」というものではない。

都市が地方を切り捨てスタンド・アローンに成り立つと奢れば、それはまさに砂上の楼閣となって、早晩崩壊する運命にあるでしょう。

ちなみに、大樹が無くっても、草原や湿地帯など・・自然体系が成立するように、田舎は田舎なりの成り立ち方があるとも言えるのですがね。

まあ、それはともかく、都市の繁栄を維持したいのならば、地方という土壌をどう豊かにするか、これを考えないといけないということです。

すみません、また脱線しますが、現在の中国の強みは、まさに農村からヒトを吸収し続けていることにあります。

そして、この供給地である内陸部が急速に崩壊しつつある・・・これは、恐らく日本よりも遥かに急激にです。

中国は、急成長をして、あっという間に崩壊する・・・この可能性が高い。

将来の日本を知る上でも、中国と韓国は、注目すべき国なのです。

本題に戻ります。

日本は、高度経済成長期に、地方から都市へとヒトという養分が大量に流れ、その見返りとなる落葉として公共事業が盛んに行われたわけです。

しかし、この落葉は、土壌を豊かにしない化学肥料のような存在だった。

高速道路や鉄道が整備されることで、ますます地方から都市へとヒトが流れ、都市は大きく育ったけれど、地方はどんどんやせ細ってしまったのです。

その矛盾がピークとなり、自民党政権から民主党政権へと交代したのでしょう。

社会インフラ整備から社会保障の充実へ

ヒトを育成すること・・・これが現在の日本の最重要課題なのです。

地方は、もはや自力ではヒトを育成することが出来ないほど、やせ細ってしまった。

だから、「「地方の時代」は卒業し、「都市の時代」へ」ではなく、むしろその逆、すなわち、都市から地方への時代にならないと行けないのです。

大樹を維持するには、土壌を豊かに、十分な養分を供給できるまでに回復させなければならない。

都市も人材の再生産はされますが、まさに負のスパイラルで、どんどん縮小して行きます。

地方の再生無くして、都会の発展はないでしょう。

いや、シンガポールのように、移民を流入させることで、地方なしの発展は実現できるかもしれない。

地方を切り捨て、移民を新たな養分に、さらなる膨張を目指しますか・・・東京は?

まあ、無くは無い選択かもしれませんが、これは別の機会に論じたいと思います。

今まで通り、移民を受け入れず、島国日本の住民だけで発展しようと思うのならば、膨張し過ぎてもはや支えられなくなりつつある東京を縮小し、地方に人材を還元することで、相互依存のバランスの均衡を保てるようにすることが先決です。

では、それにはどうすればよいのか?

言うまでもありませんが、これ以上高速道路などを作っても、ストロー現象で地方から都会への流れを加速するだけです。

むしろ、情報格差を無くし、都会と地方の物理的なタイムラグを無くすインフラサービスに集中投資すべきです。

それが「光の道」なのですが、長くなったので、続きは次回に



・・・・・・・・今日の徒然でした。


奥の家の嫁日記



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1999年7月5日に四国に上陸しました。
巷では、ノストラダムスの大予言で恐怖の大王だの、終末がどうのこうの・・・と話題になっていた、あの月です。
そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

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