韓国財閥の循環出資構造のジレンマ(中編)

2009.01.31 23:44|アジア経済(韓国、中国)
今回は、前編の続きです。

韓国の株式は、金融危機以前は、詳細なデータは分かりませんが、全体の7割くらいが外国資本になっていたはずです。

ともかく、外資が大部分を握っていたのです。

ということは、循環出資構造で純利益を押し上げる配当益の何倍もの金額が外資に流れているということなのです。

むしろ、そのおこぼれが韓国の資本家に流れいるに過ぎないのです。

・・・・

・・・

・・



すごいですね、ハゲタカさん。

そもそも、韓国経済は、97年の通貨危機において、壊滅寸前まで陥ったわけです。そこからV字回復したのですが、こういう急激な動きには、必ず無理があるわけです。

よく言われるのは、日本経済がバブルの後遺症で投資を控えている間隙を縫って積極的投資をした韓国企業の決断によるものだ、ということです。

これが本当にそうなのかどうは別にして、通貨危機で経済が壊滅寸前だったのに、どこにそんな投資資金があったのでしょうか?

韓国内にあるわけありません。

そう、外国資本、主に米国資本がそれだったのです。

IMFの融資を受ける条件に、外資の株式保有を25%以下から55%に引き上げるというのがありました。その他にも、金融機関の外資による合併を吸収を認めることや輸入制限の撤廃などもありました。

韓国の銀行が殆ど米国資本に乗っ取られていることは何度も紹介しましたが、韓国の大企業も殆ど同じような状況にあります。

もちろん、サムスン電子もそうです。一時は、7割ぐらいの株式が外資に保有されていたはずです。

こちらのブログで、そのことが解説されていますので、ご覧下さい。

老眼鏡で見る最近の経済問題

IMF管理下の元で、外資への制限が無くなったことで、外国資本、というか米国の投資ファンドがウォン安で底値になった段階で株を購入し、ウォンは上昇に転ずることができたのです。

韓国の主要銀行の殆どは、米国資本に占められています。

韓国大手7行(全国銀行といいシェア82.26%を占める)の外資比率と主要株主(2005年末) 順番は資産規模順

●国民銀行 韓国のトップシェア銀行

外資比率 85.68% バンク・オブ・ニューヨーク 15.21%

●ウリィ銀行 大手7行中唯一の非外資系

外資比率 11.1% ウリィフィナンシャルグループ(韓国預金保険公社77.97%)

●ハナ銀行 

外資比率 72.27% ゴールドマンサックス 9.34%

●新韓銀行 在日韓国人系

外資比率 57.05% 新韓フィナンシャルグループ 100%

●韓国外換銀行 

外資比率 74.16% ローンスター 50.53%

●韓国シティ銀行 

外資比率 99.9% シティグループ 99.91%

●第一銀行 

外資比率 100% スタンダード・チャータード 100%

という感じです。

これは、韓国がほぼ米国のファンドの経済植民地となってしまったことを意味します。

銀行を押さえているのが米国で、株式投資がその他の国々ということはあまり考えられません。

日本や欧州などではなかったんですね。

ここに、そのうち中国資本が入って来るわけですが、それはまた別の機会に・・・

ともかく、米国だけではありませんが、主に米国の投資ファンドが主導権を握っていたのです。

この投資ファンドですが、運用益の目標は、5年で2倍にすることだそうです。

100億円を投資したら、それが5年後には200億円になっていないと、目標以下の運用ということです。

滅茶苦茶ですね、本当に。

この滅茶苦茶な運用益を出すために、ハゲタカさんがしたことは、こういうことでしょうか?

① 通貨危機で超ウォン安になった段階で、IMF管理下におき、障壁の撤廃。

② 韓国に資本を注入し、株と為替を上昇させる。

これで資産価値は上昇しますが、このままでは利益は出ません。なぜなら、再び株を売ってドルにしようとしても、それでは、再び通貨危機の状態に戻ってしまうからです。

③ 韓国内に投じた資金を活用して、積極的な設備投資をさせる。
  投資分野は、安い人件費を活かせて成長分野である半導体や造船などなど・・・

ちなみに、これらの分野は、液晶テレビのビジオに見られるように、部品を集めて組み立てる作業に特化すれば、急成長することが出来ます。

液晶よりPCの方が分かりやすいかな。
PCは、CPUやメモリーやHDDなどの部品を集めれば、素人でも簡単に組み立てることが出来ます。CPUなどを作ることはとても高い技術が必要ですが、それらを使って組み立てるだけならば、低い技術力で十分なのです。競争力の源泉は、安い人件費と資金力なのです。

まあ、ここら辺事情は、また別の機会に・・・・

④ 韓国企業の商品は、米国が購入することで、企業価値が上昇する。

韓国製品を購入する米国企業の資本も、同じ米国の投資ファンドなんですから・・・・

⑤ 利益の回収を図る・・・・

さあ、この⑤の仕方が結構複雑で、ここからが本題となります。

ハゲタカファンドが投資運用益を高めるには、まず配当益を高くすることが考えられます。

IMFは、韓国の財閥を相当解体しましたし、系列会社間の債務保証を禁じたのですが、循環出資構造は、禁止せず、そのままにしました。

その結果、名目上は韓国人が経営していて、真の支配者は米国ファンドという構図が成り立ったわけです。

サムスン電子に代表されるように、創業家の持ち株はわずかにも関わらず、循環出資構造で、サムスン財閥全体を統べる立場にあるのですが、その利益の多くは、米国ファンドが獲得しています。

そもそも、韓国経済がもたらした富の殆どは、韓国民に還元されていません。

本当に、びっくるするほど還元されていません。

まず第一に、韓国の大企業の営業利益は、配当益として殆ど株主(その大部分が外資)に還元されている。

韓国の法人税率は、20%なので、日米のほぼ半分であったので、税金として韓国社会に還元される比率は少ない。というか、2008年Q4で税金の戻しがされているようですし、すごい優遇税制を大企業には採っているようです。

そもそも、純利益が営業利益を超えるような決算に敢えてしているのは、この配当益を高かめるためだと考えられます。

米国流の会社は株主のためにある、というやつですね。

その結果、営業利益は、社会にも労働者(一部のエリート社員は別)にも投資資金(内部留保)にも回されず、ただただ株主の利益となって使われたのです。

そう、韓国企業の投資は、殆ど借金です。だから、収益が落ちると、即座に運転資金に困ってしまうのです。

更に、韓国企業は、国内市場と海外市場で、大きな価格差を付けています。

どちらが高いかというと、国内市場の方です。

現代・起亜自動車などが顕著ですが、国内を寡占市場にすることで、米国などの海外市場の何十%も高い価格設定で、国内市場で売っているのです。

そう、韓国の輸出企業は、海外で儲けているのではなく、国内で儲けているのです。

しかし、ここで疑問点が沸きます。

貿易で得た利益が国内に還元されていないとすると、一部のエリート階級ではない一般労働者が消費力を持てるわけないからです。

さあ、ここで思い出して欲しいのは、韓国の家計収支が真っ赤であるということです。韓国では、通貨危機以降で、急速にクレジットカードが普及し、多重債務者がとてつもない割合で存在しているのです。

つまり、韓国民は、自分たちの消費力以上の消費を借金で賄っているのです。

これを可能としているのが不動産や株のバブルです。

不動産の見込み益を担保にして、低所得者が借金をする・・・まさに、韓国版サブプライムローンが行われているのです。

まあ、米国の投資ファンドが操っているのですから、こういう手法が採られるのは当然ですけどね。

結果、国家も、企業も、家庭も・・・・どんどん借金が増えて行ったのです。

・・・・・・・

・・・・・

長いな、今回の記事・・・ということで、続きは次回に・・・


                       ・・・・・・・・・・今日の徒然でした。


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1999年7月5日に四国に上陸しました。
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そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

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