韓国財閥の循環出資構造のジレンマ(前編)

2009.01.30 08:30|アジア経済(韓国、中国)
ところで、こちらの記事で、韓国企業の会計には謎が多いと書きましたが、どうもこれは、韓国の大企業が循環出資構造にあることに起因しているようですね。

循環出資構造とは、A社がB社の株式を保有し、B社がC社の株式を保有し、C社がD社の株式を・・・・という感じで、数珠繋がりで株を購入し、最終的に、Z社がA社の株式を保有することで、A~Zまでの26社が数珠のような循環した形で、株を持ち合い、財閥を構成するものです。

サムスンならば、サムスン電子がサムスンカードを、サムスンカードがエバーランドを、エバーランドがサムスン生命を、サムスン生命がサムスン電子を・・・という感じで成り立っています。

それから、この構造では、株の持分会社のような親会社というものはありません。親と子の関係ではなく、すべての会社は、その規模の大小にかかわらず、すべて同列なのです。したがって、この出資比率ですが、子会社になると外れてしまいますので、50%を超えることはありません。子会社になると、連結決算の対象になりますので、この循環構造から外れます。とはいえ、出資会社の一つの子会社ですから、財閥グループの一員であることは間違いありませんが・・・・

この循環出資構造ですが、別に韓国特有のものではないのですが、一部の大財閥が経済の大部分を占めている韓国では、殆どの大企業がこの構造を有しています。

・・・・・・

では、この構造がどうして純利益が営業利益を上回るという決算を作り出すのでしょうか?

もう一度、サムスン電子の2008年の決算を見てみましょうか?

サムスン電子決算
(画像をクリックすると大きくなります。)

繰り返しますが、サムスン電子の決算を見ると、営業外収益(Non OP Income &Expenses)の欄が下にあるのですが、ここの株式投資からの収益(Gain (or Loss) on EquityInvestment)が純利益を相当押し上げているのが分かります。

そう、この株式投資からの収益の中身が何なのかというと、これは、配当金です。つまり、循環出資構造を成立させるために保有されている株式の配当益が営業外収益の大部分なのです。

にしても、額が多すぎない?

ここからは、推測になりますので、正解かどうかは・・・・・いずれ分かるでしょう(笑)。

まず、韓国企業は、とても高率の配当を株主に分配しております。

韓国企業の配当率、日本より高い

昨年、国内大企業の配当が日本企業に比べて多かったことが分かった。 また、売上高に対する配当率は米大企業と同じ水準だった。

中央日報は韓米日3カ国の売上高基準10大企業(金融会社除く)の事業報告書などに基づき、04年度の配当性向などを調べた。 「配当性向」とは、当期純利益の何%を株主に現金配当したかをいう。

昨年の国別10大企業の平均配当性向は、米国(25.2%)、韓国(20.2%)、日本(17.3%)の順だった。 例えば100億ウォンの当期純利益があった場合、米国企業は約25億ウォン、韓国は約20億ウォン、日本は約17億ウォンを株主に配当したことになる。

国内10大企業のうち配当性向が最も高いのはKT(旧韓国通信、53.3%)で、米国最高のGM(40.2%)を大きく上回った。 10大企業の売上高に対する配当率は、韓国と米国がともに1.7%を記録、日本は0.7%だった。

配当性向では日本を上回り、売上高に対する配当率は米国と同じ水準を記録するなど、国内企業は先進国企業に比べ、そん色のない水準の配当をしているということだ。

ソース:中央日報

純利益の20%は、株主に配当されるわけです。ちなみに、株価は関係ありません。

ここで、循環出資構造について、もう一度考えて見ましょう。

たとえば、A社は、B社の株式の20%を保持しており、その純利益100億Wの4億Wを配当として受け取ります。その4億Wは、A社の純利益をそれだけ押し上げます。すると、A社の株式を有するZ社の配当金がそれだけ増額されます。Z社の株を有するY社の純利益が押し上げられ、X社の配当金が増額されます・・・・・・・という感じで、配当金と純利益が順々に増額されていくのです。最終的に、C社からB社に行く配当金の額は上乗せされ、A社がZ社に支払った配当金がB社から戻ってくる時には、増額されているのです。

そう、株式の一部を系列間で数珠繋がりのように保有して、それを循環させるだけで、配当金の額が増額されていくのです。

土地転がしではなく、配当転がしですね。

・・・・

・・・

・・



変でしょ????

でも、多分こういうカラクリのような気がします。

でないと、これほど巨額の配当益が派生するのはおかし過ぎます。

この金融危機で株価が暴落しているにもかかわらず、サムスン電子が、2008年Q4で、3000億ウォン以上の配当益をもらっているのは、株価の評価損とか無視で、サムスン電子の隣の数珠であるサムスンカードの純利益から巨額の配当を受けているということでしょう。

サムスンカードは、その名の通りクレジットカード会社、しかも韓国2位の規模を持った会社です。サムスン電子は、その株式の40%強を保有しているはずです。

話は少し逸れますが、韓国のクレジットカード会社はとても危ないです。何せ、ローン地獄で多重債務者の数が膨大なものになっていますので・・・・

う~~~~ん、大丈夫?

・・・・・・

ここからが本当の本題です。

この循環出資構造ですが、とても少ない株式保有で巨大財閥を支配することが出来ます。サムスングループの創業家は、サムスン電子の株式を数%しか保有していないにもかかわらず、経営者なのですから・・・・

しかし、これを裏返すと、残りの株式は誰が持っているのでしょうか?

そのかなりの部分は、外国資本です。

そう、これまでにも紹介しましたが、サムスン電子をはじめ、韓国の大企業の多くは、半分近くか、それ以上の株式を外資が保有しているのです。

さあ、ここまで書いたら、私が何を言いたいか、分かっていただけたと思います。

ということで、続きは次回に・・・・これは、本当に書きます(笑)。


                        ・・・・・・・・・・今日の徒然でした。


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1999年7月5日に四国に上陸しました。
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そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

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