陶芸における酸化と還元について

2007.11.29 01:13|陶芸
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さて、ガス釜で焼き終えた作品を取り出してから、ジンジンさんがそれに息を吹きかけていたのですが、これはどうしてなんでしょう?

もちろん、呪いを念じているわけではありません(笑)。

そうではなく、作品の色合いに変化を付けるためにしていたんです。

ちょっと分かりずらいですね。

陶芸で作品を焼くとき、大きく分けて、”酸化”と”還元”という二つの焼成方法があります。

酸化とは、酸素が十分に供給された状態で焼く方法です。

還元とは、酸素の供給量をしぼり、不完全燃焼の状態で焼く方法です。

還元で焼く場合も、温度を上げるときは、もちろん酸化状態なのですが、釜の温度を下げる時に酸欠状態にして、還元をかけて行きます。

たとえば、木材をそのまま野焼きしたら、すべて灰になって跡形も無くなってしまいますよね。これが酸化焼です。ところが、炭焼きのように、窯に蓋をして酸欠状態にすると、灰にならずに炭が残りますよね。これが還元焼です。

木材の場合、灰になるか炭になるかの違いが起こるのですが、陶芸でも、こんな感じで、酸素の供給(風の入れ)具合で、出来上がった作品の風合いがすごく変るんです。それは、酸欠状態にすることで、酸素と結合する所としない所が生じ、それが釉薬の発色を変化させるからです。

以前紹介した薪釜の時も、釜焚きでは、温度を下げるときが重要だと書きましたが、それは強い還元をかけることで、より複雑な景色の作品を生み出したかったからなのです。

その結果、のような作品が出来上がったわけです。

還元のかかった作品

これが酸化状態で焼かれると、ノッペリとして一様な色合いの作品で、ビードロも完全になくなってしまいます。酸化で焼くと、基本的に作品の釉薬は単調な色合いで発色します。ですので、私の場合は、殆どの場合、還元で焼くのですが、じんじんさんの楽焼の場合はどうでしょう?

800℃に温まったガス釜からそのまま作品を取り出すのですから、もしこのままの状態で冷ましたら酸化焼になります。

釜から出した楽焼椀

この状態では、色の出方が単調ですね。

で、ここからジンジンさんが作品に息を吹きかける訳ですが・・・

じんじんさん、息を吹きかける

こうすることで、息を吹きかけた所とそうでない所で、酸素の供給量に変化が生じます。

つまり、ジンジンさんは、作品の焼き上がり具合を見て、酸素を沢山与えて還元を強く掛けたい所に息を吹きかけ、そこの色合いを変化させようとしていた訳です。

もちろん、このまま外に置いたまま冷ましてしまったら、酸化焼になってしまいますので、意味がなくなってしまいます。

ですので、のような蓋が閉められるバケツが用意されていて、

蓋つきのバケツ

息を吹きかけたら、すぐにこの中に作品を入れて、蓋をして酸欠状態を作り出し、還元をかけていくのです。

ちなみに、楽焼では、800度くらいで焼く訳ですが、この800度くらいがミソで、この位の温度の時に釉薬の色合いが一番決定付けられるので、息を吹きかけるだけでも、とても色合いが変るようです。

ちなみに、このバケツの中で冷まされた作品は、炭焼のように・・・

すすだらけの作品

ススが付着して真っ黒になります。

でも、ススを洗い流しただけで、下から綺麗な釉薬の発色が現れてきます。

すすだらけの作品

これを更にヤスリで磨くことで、

作品を鑢で磨く

釉薬が複雑に発色した作品が現れてきます。

こんな感じで、ジンジンさんの“ふ~~~”は、科学的に説明できます。

別におまじないをかけているわけでも、

いわんや、呪いを念じているわけでも、無いわけです(笑)。

まあ、子供たちにそういう誤解を受けても、或る意味仕方がないとは思いますが(笑)。

明日こそ、ユンボの話です、おかみさん!!


                                    ・・・・・・・・・・今日の徒然でした。

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種蒔きです

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1999年7月5日に四国に上陸しました。
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そんな時、リトルカブに乗って、四国に移住の地を求めて彷徨う旅を始めました。

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